変わらぬ鼓動

たまに重なり合うような僕ら

愛と呪いは紙一重

Snow Man、出演者の皆さん、スタッフの皆さん、

滝沢歌舞伎ZERO Final 大千穐楽お疲れ様でした〜!!!

無事の終幕、おめでとう。そして、一人でも多くの人にとライブビューイングを開催してくれて、ありがとう(大号泣)。

 

私はついぞ、新橋演舞場滝沢歌舞伎ZEROを見ることは叶わなかったし、あのドカ桜を浴びることも出来なかったけど、映画館のスクリーン越しに、Snow Manのアチアチ魂、しかと受け取ったと自負しております(怖)。

 

ライビュがなければ新橋演舞場に生霊飛ばしてたかもしれんし

 

 

 

さて、私は2020年6月ごろからのいわゆる新規?のオタクなので、2019年の滝沢歌舞伎ZERO、それ以前の滝沢歌舞伎(滝沢演舞城)についてはほとんど知らないのですが、今回のFinal、とても楽しかったです。

何よりあの歌舞伎オムニバスシーン、なにあれ。

男と女の舞でめちゃくちゃ狂った人間(私)、櫓のお七と道成寺と大蛇で声あげそうになっちゃった。白拍子花子の阿部さん、私が身請けしてはダメでしょうか…。

 

それぞれの演目についての感想も書きたいんですけど、とんでもない分量になりそうなので、総括としての感想だけ。

滝沢歌舞伎ZEROというのは、やはり「愛」がテーマなんだなとひしひしと感じました。滝沢歌舞伎という歴史への愛、それを応援してくれた人への愛、そして何より、創始者であるタッキーへの愛。

愛に溢れた演出と、愛を伝えるべく丁寧に、懸命に、死ぬ気で舞台に立っていたであろうSnow Manたちの姿には、滝沢歌舞伎の歴史に疎い私でも胸を打たれるものがありました。

しかも、その「愛」の一つに主君への忠誠という「愛」が出てくるんですよ。

 

Snow Manって赤穂浪士やったんかも……

 

この場合の主君が誰になるか、というのは一旦傍に置くとして、Snow Manの中に「大切な人のために身を呈する愛」という思想が見えてすごく興奮しました。

殉死、というと現代では忌避されがちかと思いますが、過去には「あった」ものなんですよね。もちろん自分の意思ではない殉死も数多くあったと思いますが、自ら愛する人の後を追うこともあったはず。

 

それでもSnow Manは、未来へとその愛を繋げる選択を、最終的にはするのです。仇討ち、Maybe、男と女の舞、歌舞伎オムニバス、さまざまな形の「愛」を描きつつ、それでも最後には「変わらない日が いつかはきっと 大切に思えるから みんなで歩こう WITH LOVE」と、愛と共に歩もうと歌います。

 

これが、Snow Manの出した滝沢歌舞伎の幕引きと、最終的な結論なのではないかと思えてならないのです。

タッキーが、滝沢歌舞伎がくれたたくさんの経験と愛を胸にこれからを歩もうという、未来へ繋ぐ意思なのではないかと思います。

 

 

 

タッキーは「桜は散るのではなく舞う」と。これを滝沢歌舞伎ZEROの命題とし、Snow Manに課したのだと思っています。

 

これってとんでもない呪いだと思う。

 

愛ほど歪んだ呪いはないと、某五条先生も話していましたが、タッキーがSnow Manに与えた愛と「舞う」というキーワードは、滝沢歌舞伎ZEROにおけるSnow Manに、大きな力と、「束縛」を与えたんではないかと思うのです。

桜が散る瞬間というのは、言ってしまえば桜が土に還る瞬間でもある。それはすなわち、桜の最期でもあると思います。我々は桜が散る瞬間まで「美しい」と思いますが、それと同じではないかと思うのです。

最後の最後まで美しくあれと、命を振り絞って舞いながら人々に感動を与えよと。組曲はまさにその姿をありありと表すものだと思っています。(FinalでいうとMemoriesにあたるのかもしれない)

叫びながら、手足がちぎれそうになりながら踊るSnow Manの姿に、確かに人は感動します。

滝沢歌舞伎ZEROで、Snow Manはその業を果たしたのではないかと思います。

 

 

Memoriesは、「桜は散るのではなく舞う」という力と呪いを得たSnow Manが、いかにしてその「呪い」を力に変えたのかというストーリーにも見えました。加入組、特にラウールさんは、15歳で先輩たちが長年やってきた舞台に参加することになり、その場で0番に立ち、文字通り満身創痍の中舞台に立つことを選んでくれた。

力になったのは、紛れもなくお兄さんたちだと思います。

(それもあってWITH LOVEで心底楽しそうに「ありがとうと言えるよ目の前の君にまっすぐ届けたくて」と歌うラウールさんでめちゃくちゃ泣いてしまうし、その後ろでとても優しい顔で「ずっと僕らは同じ道行けることを信じてる」と一緒に歌う岩本さんと渡辺さんでまたべしょべしょに泣いてしまう)

 

滝沢歌舞伎ZEROは、タッキーからの呪いであり、力だと思います。

そしてSnow Manは、それを感謝と敬意に変えて返した。

Snow Manは、タッキーが始めたものを、タッキーの名前を引き継いで、タッキーの名前を冠したまま幕を下ろしたのです。おそらく、彼らが最善であると考え抜いた方法で。

なので、最後くらいどこかで見ていてくれたらなと思います。折本里香かて最後乙骨に会いにきたし。

 

滝沢歌舞伎という不思議な舞台で、不思議な縁に結ばれた9人が、感謝と愛を持って自らその舞台に幕を下ろす。そんな行幸に、ほんの少しでも会えて幸せでした。

来年から「春の踊りは〜」を聞けなくなるのはきっと寂しくて、桜を見るたびにきっとひらりと桜のことを思い出すだろうし。これもある種、私がSnow Manにかけられた呪いなのかも知れません。

それでも、舞台の上で命を燃やしたSnow Manを忘れることはない。

 

最後に、その瞬間に命を燃やすSnow Manの姿を見れて良かった。

なんやかんや言いましたが、私は滝沢歌舞伎もタッキーもSnow Manも大好きです。

間違いなく伝説であったこの舞台、その歴史のほんの一部にでも立ち会うことができて嬉しかったです。

円盤化待ってます。

春の踊りは、よ〜いやさぁ!